むし歯と予防
歯に関する病気の中でかかる事が一番多いのが、むし歯です。
日本人の約90%以上がむし歯にかかっているといわれており、身近な病気だというのがお分かりいただけると思います。
一度むし歯になったら放置していても決して治癒しません。むし歯がそれ以上進行しないように歯を削り、詰める「処置」 により歯を守る必要があります。
そうなる前にむし歯が出来る原因を知り、「予防」することが大切です。あなたの少しの努力で いつまでも健康な歯を守ることが出来ます。
検査、治療用の設備
- 歯科用マイクロスコープ
- 口腔内カメラと顕微鏡を兼ね備えたデジタルマイクロスコープで、拡大された部位をモニターで確認しながら診療できるため、正確で精密な治療が可能となっています。
- デジタルレントゲン
- デジタルレントゲンは放射線の被爆量が従来のレントゲンの1/10です。よって、妊娠されている女性や、小さいお子様、老齢の方まで安心して撮影することができます。また、従来通り、健康保険適応です。
- 無痛麻酔(ワンド)
- 無痛麻酔(ワンド)はコンピュータ制御の自動麻酔器です。歯肉組織内の圧力を測りながら麻酔液を入れていきますので痛みがありません。麻酔時の痛みを気にされる方も安心して治療を受けていただけます。
- 炭酸ガスレーザー GCナノレーザーGL-Ⅲ
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レーザーでの歯科治療はさまざまなメリットがあります。
- 痛みがなく、麻酔なしで治療可能
- 止血作用があり、従来の治療に比べ出血が少なくてすむ
- 多くのケースで治療後の疼痛(いたみ)が少ない
- 治療期間が短縮
- 副作用が少ない
また、適用範囲も広く次のような症状に有効です。 -
- 歯肉の腫れ、膿の治療
- 進行した歯周病組織の切除
- 歯肉の黒ずみ(色素の沈着)を除去
- 口内炎の治療
- 抜歯後の止血
治療の際にこのような症状がございましたら、お気軽にご相談ください。
むし歯という病気
むし歯とは歯垢中の細菌が出す酸によって、歯が溶けてしまう病気です。
虫歯の穴が、歯髄(神経)まで達すると非常に痛みます。しかし、それまではあまり自覚症状がなく、更に虫歯が進行して歯髄(神経)が死んでしまうと痛みは治まりますが、歯根の中が腐敗し骨内に膿が溜まる病気へと悪化します。
むし歯が進行する様子
- C0 歯の表面が白くなる
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むし歯の初期の段階です。
この段階で見つける事ができれば、フッ素塗布などの処置で歯の再石灰化が期待できます。 - C1 歯の表面(エナメル質)のむし歯になる
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歯の表面を覆うエナメル質が溶けている状態です。
痛みはあまり感じませんが、濁っていたり、ざらついていたりします。この段階で見つける事ができれば、治療回数が少なくて済みます。 - C2 神経に近い場所(象牙質)のむし歯になる
- 歯の神経に近い部分(象牙質)まで進行し、穴が開く中どのむし歯です。冷たいものを食べたり呑んだりすると、しみる事がある段階です。
- C3 神経(歯髄)までむし歯が進行する
- 歯に大きな穴が開き、むし歯が象牙質全てに及び、さらに歯の神経(歯髄)まで達した段階です。炎症を起こすと常に激しく痛みます。
- C4 歯根までむし歯が進行する
- 歯が崩れてしまい、歯根にまでむし歯が達した段階です。このまま放置すると、歯髄が腐敗してしまい、歯根の先に炎症を起こす場合があります。
むし歯にならないためには?
むし歯になる条件には、口の中にある細菌のはたらき、だ液の性質や歯の形など、さまざまな因子(リスク)が関わっています。
これら一つ一つの因子(リスク)を上手にコントロールすることによってむし歯を防ぐ事ができます。
予防のためのリスク検査
歯の痛みや見た目の変化によって、むし歯ができたことを知る方が多いのですが、むし歯という病気を治療するためには、その段階では遅いのです。
そこで、自覚症状が出る前にご自身のお口の中のむし歯に関する因子(リスク)を把握することで、むし歯を初期のうちにコントロールする事ができます。
そのむし歯に関する因子(リスク)を知るために行うのが、「リスク検査」です。
リスク検査のチェック項目
- だ液の量と性質
- だ液が出る量と、だ液のはたらき具合を測定
- だ液中のむし歯の原因菌の量
- むし歯の原因菌(ミュータンス菌)の測定
- 飲食回数
- 問診による飲食回数の検査
- フッ化物の利用状況
- 問診による市販の歯磨き剤などの利用状況の検査
- 過去のむし歯の経験
- むし歯を含む過去の治療状況の検査